飛蚊症とは、眼球の中の硝子体(しょうしたい)というゼリー状の組織が濁ることによって視界に蚊が飛んでいるような影(人によって見え方は様々ですので、図を参照してください)が見える現象です。特に明るい場所や日中の青い空を見ると視界に蚊のような影が浮遊し、視界をずらしても影が少し遅れてついてきます。まばたきをしても消えません。

飛蚊症の原因

飛蚊症の原因として、生理的なものだと眼の中の硝子体が生まれつき濁っているものから、時とともに変化した硝子体の一部にシワのようなものが出来て黒いものとして見えたりする状態で生理的飛蚊症と言います。また、年齢とともに誰でも硝子体が萎縮をするのですが、それが起こると萎縮で剝がれた部分が黒い影を落とす状態のことを後部硝子体剝離と言います。基本的には、これらの生理的飛蚊症、後部硝子体剥離に関して治療の必要はありません。

ただし、後部硝子体剥離が始まるときに、硝子体のみ剝がれればよいのですが時として網膜剥離や、網膜に穴を開けることがあります。その場合の症状も視界に蚊のような影を落とすため、飛蚊症を感じたら眼科受診をお勧めします。

下記の症状を感じられたら早めの受診をお勧めします

●黒い点の量や範囲が急に増えた

●暗い場所で突然稲妻のような光が見える

●急に視力が低下した

●視野の一部分が欠けている

飛蚊症の検査は点眼薬で瞳孔を開いて眼底検査を行いますので、4~5時間程度見えにくくなります。その間は車やバイク等の運転が出来ないため、自身が運転しない方法での受診が望ましいです。

▲このページの先頭へ